intertextuality

僕はソフト系の工学部であるにもかかわらず文学的なことを卒論でやってるわけです．
そしてそこでやってる内に一番衝撃を受けた（というより超納得した）のが「intertextuality」という理論．

これは「全てのテキストはあらゆる他のテキストの吸収と変形である」ってことで，乱暴に言うならばテキストは全部パクリですよという理論．
全てのテキスト同士には関係があるってことね．
これは現代文学における中心的な考え方らしいです．
これはまったく疑う余地の無い理論ですよね．
そして僕はずっと前から「音楽って全部パクリで成り立ってるよね」と思っていたので，それがいきなりintertextualityとかかっこいい名前で出て来たからビックリしたわけです．

うちの先生がよく言うのは，全然パクってない芸術ほどつまらないものは無いってこと．
いや，まったくその通りだと思います．

これは芸術に限らず全ての物事や人間の思考にもいえてしまうでしょう．
我々の生活ってのは先人達が築いて来たものの上で成り立ってるってことですね．

これはどこで見かけたか忘れたけど，「今あなたが考えていることは，必ず他の誰かも考えたことがある」とかいうのもintertextualityらしい．
面白い．
　
　
そして，こういう話になると多くの人が起源を辿ることに興味を持つんだけど，それこそ意味の無いことらしいです．
intertextualityってのはどこにでも偏在しているものです．
　
　
僕は本当にこの考え方が大好きで，これを知れただけでも卒業研究やってて良かったなぁと思います．
まぁ僕自身はこの理論を大々的に使った研究はしてないんだけどね！

大切なのはパクり方にオリジナリティがあるかどうかってことだね．